いにしえの『出雲と大和』の 輝きと 荘厳なさまを 模型で楽しむ

  • ブックマーク

特別展 日本書紀成立1300年
『出雲と大和』
2020年1月15日(水)~3月8日(日)
東京国立博物館 平成館

2020年1月15日(水)
『出雲と大和』を観に上野に行ってまいりました。

初日ですし朝から冷たい雨が降っているし、で

すいていると思って行きましたのに

東京国立博物館は門の前から長蛇の列。

以前『縄文土器』展を観に行った時に

勝るとも劣らない様子におののきました。

その列は

『高御座と御帳台』特別公開に並んでいる列でした。

帰りに空いていたら観ていこうかなと

思っておりましたが

空いていても80分待ちとは・・・

それはさておき

東京国立博物館は「模型」も展示されます。

美術館の展示とは異なる「それ」が楽しいのです。

例えば

以前(10年以上前)開催された『レオナルド・ダ・ヴィンチ』展では

天才、レオナルド・ダ・ヴィンチの設計した

「空とぶ道具」を実際に作ってみた

実寸大の模型が展示されておりました。

それは一目見ただけで感覚的に

「ああ、これは飛ばないな・・・」と察せられる装置で

頭いい人が頭だけで考えるとこうなるな、という

天才性をあらわす見事な逸品でした。

『出雲と大和』展の模型

第一展示場入ってすぐの

『宇豆柱(ウヅバシラ)』『心御柱(シンノミハシラ)』

その奥の

『出雲大社本殿』平安時代(10C頃)想定の復元模型

が圧巻です。

発掘された『宇豆柱(ウヅバシラ)』『心御柱(シンノミハシラ)』の上に

おそらく布製の、木の柱を模したオブジェが天井までそびえ立ち

実際の大きさを体感できる様になっております。

高さ48メートル・階段109メートルという『出雲大社本殿』の

縮小した模型とはいえ見上げるほどの高さで

階段の上に人形も配されており

想像以上の大きさが分かります。

一階の高さが3メートル(住宅用マンションがこのくらい)として

15、6階のマンションを

階段を109メートル、しかもその階段は「木製」で、歩いて登ると考えるだけで・・・

すっごい怖い!!

背景の壁の霞たなびく空の写真に

『本殿』の影がそれはもう絶妙なライトで映し出されて

古代の人の心持ち(畏怖の念とか信仰心とか言えるもの)を共有できる様な気がします。

写真に撮りたかったです。

せめて絵葉書でいいから用意して欲しかったです博物館さま。

『模型』だけの絵葉書はありましたが

そうじゃないンですよううううう!!

人形と背景も込みで、1つの作品でした。

もう一つ

『模型 加茂岩倉遺跡銅鐸埋納状況復元』

青銅器模型

出雲より昔

弥生時代は、青銅器を埋めてマツリ(祭祀)をしていた・・・

その埋めた時の様子を再現した模型です。

「何故、青銅器を埋めるのがマツリになるのかな?」と

不思議だったのですが

この模型を見まして

何となくこれならマツリになるかもしれないと感じました。

青銅器を、現在残っている「色」で見ていたから不思議だったのかと。

この酸化していない、青緑色になっていない

赤銅色は

ライトがあたりキラキラと

赤みを帯びた金色に輝いています。

暖かく煌びやか

熱と光

大いなる陽の力を

祈りと共に大地に捧げる

そんなイメージが浮かびました。

  • ブックマーク