上野公園、東京藝術大学大学美術館に行ってまいりました。
2019年8月9日(金)
音声ガイドのナビゲーターは、声優の羽多野渉さんです。
アニメ『黒子のバスケ』『ユーリ!!! on ICE』などで活躍の大人気の声優さんです。
すべては応挙にはじまる
応挙が写実を大切にする前は、例えば狩野派のように、
日本画と言えばお手本通りに描くものだったのですね。
日本画は日本の自然をそのまま写実的に美しく描いているイメージでした。
今ある姿は円山応挙さんのおかげでした。
当時、見たまんま描いてどうするの?と非難する人もいたそうですけれど
形をしっかりと描いていくからこそその中に力や心が宿る、と考えておられたそうです。
確かに、
例えば若冲の絵を観た時も
例えばスーパーリアリズムの絵を観た時も
物凄いパワーを感じました。
「芸術は爆発だ」という様な外に向かって弾け飛ぶ力ではなくて、
一点に集中して凝縮していくパワーでした。
観ていますと絵の引力にグググっと惹き込まれていくのです。
写実的であることの偉大さを感じます。
もっと単純に、
カワイイものはデフォルメせずそのまま描くのが一番カワイイですよね。
長沢芦雪『薔薇蝶狗子図』
トップ写真の右側。クリアファイルの絵柄です。
普段美術展でグッズは買わないのですけれど、
これは買ってしまいました。
だって、カワイイ!!
見上げている仔たちもですが
右のおでこちゃんがカワイイ!!
以前『動物のお医者さん』という漫画があり、
動物がしっかりとリアルに描かれておりました。
シベリアンハスキーは実物は結構怖い顔をしておりますのに、
リアルに描かれている絵がなぜか可愛らしく見えて
当時ペットとして大人気になっておりました。
写実的に描いた絵が持つパワーの一端を見る思いがいたします。