印象派への旅・バレルコレクション展は美声ガイドで楽しむ

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Bunkamuraザ・ミュージアムにて開催中の『印象派への旅 海運王の夢―バレル・コレクション―』に行き、音声ガイドを借りました。

2019年4月29日(月)

音声ガイドは展示会場に入ってすぐのところで借りられます。

海運王ウィリアム・バレルに扮した、大塚明夫さんによるガイドです。

大塚明夫さんは、スティーブン・セガールやニコラス・ケイジ、ブラック・ジャックをされた声優さんです。

Bunkamuraパンフ

(ナレーションとして女性の声も入ります。2種類の声が聞こえてくると混乱してしまいますので、こちらは無くても良かったと思います)

音声で作品の説明をしてもらえると、

目は見ることに集中できてとても快適に楽しめます。

美術展の時、絵の横にある説明書(キャプション)って見づらいと思いませんか?

美声ガイドで耳でも楽しむ

「~普遍的な美に高められています、ね?」とか

「~愛情をもって描いた穏やかな視線を感じません、か?」とか言われますと、

わけがわからなくても、なんとなく

「そだねー」とわかった気になります。

「灰色のくもり空のもと~枝をかられた細い樹々が連なる寒々とした林の中を、まきを積み上げた荷馬車がゆっくりとこちらに進んできます~」

これなどは、絵を見なくとも光景が浮かんでまいります。

さらに、

渋い低音ボイスが

「なんと、美しい女性だろう・・・」とか

「あなたは天使だ!空を知っているのはあなた以外にいない!」とか

耳もとでささやいてくれちゃたりするのです!

音声ガイドにはBGMも流れております。

オープニングのご挨拶の曲が、フランク・ブリッジの交響組曲「海」より「Seascape」=”海の絵”という意味で、そのまんま今回の美術展にぴったりです。

エンディングの曲は、サー・ヘンリー・ウッドの「イギリスの海の歌による幻想曲」より「Home sweet home」

6曲中3曲がイギリスの作曲家のもの、ほとんどの曲がウィリアム・バレル氏と同じ時代の作曲家のものでした。

この時代の「海」の曲というと、ドビュッシーの曲が真っ先に浮かびますが、

この美術展には合わないンだな、と。もう少しグレーがかった方が。

「グリーンスリーブス」が海の絵の前で流れた時は、潮騒が聞こえるようでした。

耳でも楽しむ美術展。

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