本『秀吉はいつ知ったか』山田風太郎(著)一読感想

  • ブックマーク

ジャケ買いならぬ「題名買い」の一冊。

題名の力

『秀吉はいつ知ったか』

思わず目が引き寄せられ手が出てしまう題名です。

この題名、実は

何にも言ってないンですよね。

『いつ』知ったかって・・・

そもそも『何を』知ったかの方が

質問として、先じゃ無いの?

と思うのですが

『何』なのか

ちょっと日本史に興味があれば

なくてもテレビで歴史物を見たことあれば

何にも題名は言ってないのに

『何』か分かってしまうという

この不思議。

さらに

『いつ知ったか』と

問題提起しているだけで

何にも題名は言ってないのに

通説、史実(とされていること)と違う

真逆な説が展開されるであろうという

予感がひしひしとして

否応無く興味惹かれます。

しかも山田風太郎(著)。

『甲賀忍法帖』や『妖説太閤記』を書かれた方です。

期待は高まるばかりです。

ジャケ買いならぬ「題名買い」の一冊です。

この素晴らしいタイトルをつけられた

ちくま文庫さんに脱帽です。

・・・

こちらの本はエッセイ集です。

小説でしたら『妖説太閤記』がぴったりな内容になるかと思います。

エッセイ集ではありますが、

この本にも最後に1つ小説が載っております。

明智光秀の、謀反までの数週間のお話です。

ふっと一息つける平安なひと時に

一息ついてしまったがゆえに気づき沸き起こり飲み込まれていく

心の様が描かれております。

来年2020年の大河ドラマは

明智光秀が主人公です。

どのような姿が描かれるのでしょう。

  • ブックマーク